“colorbucket”で販売もしているこの糸.
よく質問されます….
この糸は何が違うの?と….
大まかに言えばロウ引きされているか、いないかです.
ロウ引きされている糸は、リュネビル刺繍(※1)をするのに最適な糸だと思い
レンミッコのレッスンでは7年前(※2)からずっと使い続けております.
【※1-裏からビーズやスパンコールなどを付ける際に限る】
【※2-余談ですが、おかげさまでレッスンを開始してから7年目になります】
では、なぜロウ引きが最適かというと、
それは、糸の“撚り戻り”で生じる“糸割れ(※3)”が原因による引っかかりを防ぐためと、
ビーズやスパンコールの“締め付け(※4)”を目的としております.
【※3-糸の撚り(より)が逆方向に回りその撚りが無くなることで、糸が2本、あるいは3本に分かれてしまうこと】
【※4-ロウ引きされている糸には張りがあるのが特徴で、チェーンステッチでビーズなどを付ける際に糸が
その形を記憶し素材を締め付けてくれます=木枠から布を外してもビーズなどの素材が遊ばないという事です.
革靴やバッグを縫うときに使われたり、靴紐にも使われています.】
素材を上手に使い分けることも、刺繍するうえでは大切なことかもしれません.
リュネビル刺繍でビーズを付けるときはその用途を考え、
レンミッコではこの糸をオススメし、使っていただいてます.
(☟下図は金糸バージョン.こちらはロウ引きされていません)
ではマントゥーズ法による刺繍やラインストーンなどの素材を縫い付ける時は何を使うかというと、
それはDMC(※5)の糸です.
【※5-この糸にはロウ引き加工がされていないので、柔らかい表情のある刺繍ができます】
この糸は過去にもchitchatで紹介したことがある糸ですが、
素材そのものの糸の素晴らしさを見せる刺繍もよし、
副資材を縫い止めるための糸として使うもよし、
一石二鳥的な用途のある糸です.
素材を使い分け、それを伝えるのもレンミッコの仕事と思っています.
レンミッコのレッスンではこれら、素材の“うんちく”もお教えしておりますので、
疑問に感じたら何なりとご質問下さいね.
もちろん“colorbucket”でもお教えいたしますので、
その際は、スタッフまでお気軽にお尋ね下さい.
ちなみに一番上の画像の糸は…
フランスの一流ブランド、エルメスの製品を縫うために製造された糸です.
※今は使われているかは…
それから…
中国人と思われるマークがありますが、
これは製造開始された当時、オリエンタル文化が流行していたからだそうです.
デザインに、オリエンタル要素をプラスすると、売れたんだとか.
むかし、中国で作られたとか、中国の方がオーナーだったとか
そういった意味ではなく、ただのデザインだそうです….